資本論を読むことになってしまった

分からないことだらけの、この何ともいえないモヤモヤ感は・・・。

Verkehrという言葉の用例を探ってみる

パラグラフ⑥で出てきたVerkehrという語のイメージがはっきりしないので、資本論内部でどのような使われ方をしているのかを調べることにした。ページ数のある本だから大変そうだが仕方がない。

 

この語がここ以外に使われているところを確認すると、まず次のようなものに出会う。

①Um jedoch nicht vorzugreifen, genüge hier noch ein Beispiel bezüg-

lich der Waarenform selbst. ②Man hat gesehn, dass in der Beziehung von

Waare auf Waare, z. B. von Stiefel auf Stiefelknecht, der Gebrauchswerth

des Stiefelknechts, also die Nützlichkeit seiner wirklichen dinglichen

Eigenschaften dem Stiefel durchaus gleichgültig ist. ③Nur als Erschei-

nungsform ihres eignen Werths interessirt die Stiefelwaare der Stiefel-

knecht. ④Könnten die Waaren also sprechen, so würden sie sagen, unser

Gebrauchswerth mag den Menschen interessiren. ⑤Er kömmt uns nicht

als Dingen zu. ⑥Was uns aber dinglich zukömmt, ist unser Werth.

⑦Unser eigner Verkehr als Waarendinge beweist das. ⑧Wir beziehn uns

nur als Tauschwerthe auf einander.

 (Das Kapital : die erste auflage  S.43 資本論初版 第1章 商品と貨幣 1)商品 の最後の部分)  

「①しかし、予断を避けるために、ここでは商品形態自身に関する一例を挙げるだけで十分である。②人は次のことを見たのである。すなわち、商品と商品の関係、例えば、長靴と脱靴具の関係において、脱靴具の使用価値、すなわちその現実的で物的な諸特性の有用性は、長靴には全くどうでもいいことであること、これを見たのである。③その固有の価値の現象形態としてのみ、長靴商品は脱靴具に関心を持つのである。④したがって、もし商品が話せるとしたら、次のように言うだろう、“ われわれの使用価値は、人間の興味をひくかもしれない。⑤それ(使用価値)は、物として私たちにとって重要なものではない。⑥しかし、物的にわれわれにとって重要なのは我々の価値である。⑦商品物としてのわれわれ自身の行き来がこのことを証明している。⑧われわれは交換価値としてのみお互いに関係するのである。」

 

ここでは人間から見た場合の交換と商品側からみた交換が語られ、後者はVerkehrといわれている。人間は商品をその使用価値から交換するのだが、それを商品の側から記述すれば、それは単に「ものの行き来」であり、交換価値として関係している(同じおおきさのものが行き来している)にすぎない、というイメージなのでしょうか。

Verkehrは幅広い意味での物の「行き来」なのでしょうか。

 

その他にも

Ein Verkehr, welcher die Waarenbesitzer treibt, ihre eigenen Artikel mit verschiedenen

andern Artikeln auszutauschen und daher zu vergleichen, findet niemals

statt, ohne dass verschiedene Waaren von verschiedenen Waarenbesitzern

innerhalb ihres Verkehrs mit einer und derselben dritten Waaren-

art ausgetauscht und als Werthe verglichen werden.

 (Das Kapital : die erste auflage  S.49 資本論初版 第1章 商品と貨幣 2)商品の交換過程 の最初の部分)

「商品の所有者が自分の商品を他の様々な商品と交換し、したがってそれらを比較するように駆り立てるVerkehr(交通、やりとり)は、そのVerkehr(交通、やりとり)の中で異なる商品所有者が1つの同じ第3の商品と交換し、価値として比較されることなしに決して行われることはない。」

という記述もある。ここでも、「交換」よりも広い意味で使われているように思われる。

 

あと、「貨幣のVerkehr」というのが92ページに出てくるが、貨幣と一緒に使われた場合は「貨幣の流通」と訳すのが一般的みたいなので、ここで問題にしているVerkehrとはちょっと違う。523ページにでてくるものは「ほかのもに移行する」みたいな意味で使われているので、ここでの商品のVerkehrとは話が別だろう。

その他には「付録」に5か所出てきます(771ページ~775ページ)。ここはあとで本格的に読むときに問題になるかもしれない。

いずれにしても、ここでのおおよその意味は確認できたと思うので、序文に戻らなければ。