資本論を読むことになってしまった

分からないことだらけの、この何ともいえないモヤモヤ感は・・・。

(7)Ⅰ版序文 パラグラフ⑥

Ⅰ版序文 パラグラフ6

①Der Physiker beobachtet Naturprozesse entweder dort, wo

sie in der prägnantesten Form und von störenden Einflüssen min-

dest getrübt erscheinen, oder, wo möglich, macht er Experimente

unter Bedingungen, welche den reinen Vorgang des Prozesses

sichern. ②Was ich in diesem Werk zu erforschen habe, ist die

kapitalistische Produktionsweise und die ihr ent-

sprechenden Produktions- und Verkehrsverhältnisse.

③Ihre klassische Stätte ist bis jetzt England. ④Diess der Grund,

warum es zur Hauptillustration meiner theoretischen Entwicklung

dient. ⑤Sollte jedoch der deutsche Leser pharisäisch die Achseln

zucken über die Zustände der englischen Industrie- und Acker-

bauarbeiter, oder sich optimistisch dabei beruhigen, dass in

Deutschland die Sachen noch lange nicht so schlimm stehn, so

muss ich ihm zurufen: De te fabula narratur!

 

①文について

「物理学者は自然の過程を次のように観察する。すなわち、その過程がもっとも適切な形式において、妨害的な影響によって濁らされることが極力少なくなるような仕方で観察するか、あるいは過程の純粋な進行を保証するような諸条件の下で実験をおこなうという仕方で観察するのである」

次のパラグラフで資本論の叙述にイギリスを取り上げる話を説明するための比喩のパラグラフ。

 

②文について

「私がこの著作において探求するものは、資本主義的な生産様式であり、またそれに対応する生産諸関係および交通(交易、やりとり、行き来?)諸関係である。」

やっと資本論の研究対象が出てきた。

「資本主義的生産様式」

「(その生産様式に応じた)生産諸関係」

「(その生産様式に応じた)交通(交易、やりとり、行き来?)諸関係」

の三つということですか。

ただし、Verkehrの意味がよくわからない。「ものの行き来(取引から何からすべてひっくるめた意味での)」のことだろうか。どうもはっきりしない。

 

③文について

「それ(資本主義的生産様式?)の典型的な国家は今までところイギリスである。」

特に問題なし。

 

④文について

「これが、わたしがイギリスを私の論理展開の主要な例証として用いた理由である。」

特に問題なし。

 

⑤文について

「しかし、もしドイツの読者が、イギリスの工業労働者や農業労働者の状況を見てパリサイ人のように肩をすくめ、ドイツでは事態はまだまだ悪い状況ではないと楽観的に自分を安心させたりするならば、私は彼に呼びかけなければならない: De te fabula narratur!(「この話はおまえのことを語っているのに!」、「他人事ではないのですよ!」)」

「パリサイ人のように」といわれても、欧米人がこの言葉を聞いて感じるであろうものがイメージできない。

が、それ以外は特に問題なし。