手のリハビリを担当している療法士さんのいうことには、私の体のうまく動かない状況を現象学的に解釈し、動く左側との差異を自覚することを通してリハビリを進めていくのだそうな。
その昔読んだフッサールやメルロ=ポンティのことがよみがえり、リハビリがけっこうおもしろい。しかも、比喩ではなく現象学の用語で自分の状況を説明したほうが話がはやい。
脳梗塞の影響が言語などの高次機能にでなかったのは本当にありがたいことだと思う。
病気は「最悪」だが、こんなところで知的な刺激を受けるのは「最高」といったところ。
最悪だけど最高という変な状況である。